スポンサーサイト

    -------- --:-- / Category: スポンサー広告
    上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
    新しい記事を書く事で広告が消せます。

    にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ

    このブログのRSSはコチラ → ★

    光のない世界への体験

    2008-02-21 06:05 / Category: ミラノ de オサンポ
    昨日はアモーレやステ之助、そしてアモーレの会社の同僚たちと一緒に
    「光のない世界を体験」しに行ってきました。

    これは、「目の不自由な人の世界を体験して感じる」というのが目的の施設です。

    さて、ここミラノでは常設の設備があります。
    りっぱなビルの1Fの吹き抜けを超えたところに体験設備があります。
    ものすごくオシャレな場所で、エンピツやマウスパット、Tシャツなどのロゴいりのノベルティグッツも売っているようなところで、入り口はなんだかワクワクする場所でした。

    私達グループの番が来て入り口で待っていると、説明してくれる係員が居ました。
    彼は、私達に杖を渡してくれました。
    それを持って暗闇のトンネルに入って行きます。

    その先にはガイドが待っていました。彼の指示にしたがってさらに奥に進みます。

    ちなみに、ここではもう、真っ暗闇の世界です。

    1つめの部屋に着きました。
    彼は言いました。「自由に歩いて。この部屋に何があるか確かめて」

    たった数m前進するのもたじたじ。つえをまわしながら、さぐりながら進みます。
    彼の声のする方が「安全」な気がしてそっちに行きたくて仕方がない私。
    友達の足やズボンにバシバシ杖をあてまくって歩いていました。ははは。
    周り中「だれ?」「オレオレ!」「あっごめん!」といった会話が溢れていて
    みんなで笑いながらお互いを確かめあってその部屋を探検しました。


    次の部屋は、なんと森。
    つり橋があって、本物の木があって、花があって、ハーブがあって、
    鳥の囀る音や、水の流れる音も聞こえます。
    ガイドが私に手をひっぱりました。
    「触ってみて、ほら!」
    水が流れていました。
    私が「水~!」と言うと、友達は「どこ?どこ?」と探しに来るので私もガイドと同じように彼女の手をひっぱったり。
    ガイドは「触れて感じて!」と木やハーブにも触れさせて、「これは何の木?」といろいろ質問してきます。
    そうして正解を教えてくれます。
    「光のない世界のガイド」というより「森林ガイド」のようでした。

    次は、なんと海にも行きました。
    桟橋をわたって、モーターボートに乗ります。
    橋の揺れること、ボートの揺れること!
    ボートに乗った感じなんかを話しながら私達はボートを降りました。

    さらに、家の中に行ったり、街にも出ました。
    そこには騒音や車や野菜など、実際の街と同じものがあります。
    それぞれを手にとって触って臭ってみんなで「これは何か」当てあいました。


    あくまでもこれは施設の中なんです!
    床の感触まで場所によって違っていました。


    そんな旅の終わりはBarにみんなで行きます。


    ガイドの先導で1人ずつ席に案内されて、光のないまま食べ物と飲み物を注文します。
    注文するのも難しいけれど、食べ物を受け取るのも難しかったです。
    ウェーターの手を捜しながら手探りで受け取ります。
    それをみんなでいただく。
    食べることも難しい。みんなピザに手を突っ込んでしまって「ナフキンどこ~?」なんて言いあってました。

    そのBarにはピアノがあって、生演奏で演奏していました。

    そうして、食べてる間にガイドといろんな話をしました。
    今日の感想。そして光のない世界について。

    ガイドが「何か気づいたことある?」と聞くと
    「いつもより余計にコミュニケーションがとれる」と誰かが言いました。
    ほんとうにそうでした。
    このツアー中、ずっと喋り捲ってるイタリア人。
    「おい!ここに車があるぞ、こっちこっち!」「これ何の車?」「ドアどこ?」
    「ごめん蹴ってもうた!」「きゃ~この柵なに?」
    といった感じで(笑

    そして、助け合ってました。ものすごく。「どれ?」「これよ!手かして!」「それはオレの手だよ」
    といった感じで(笑


    それぞれ思ったこと、気になることをストレートにガイドに聞いていました。
    ガイドは丁寧にしっかりと答えていました。


    ガイドは、突発性の病気で光をなくして5年目になるそうです。
    今は近くの物の輪郭がぼやけて見えるだけらしいです。
    でも、その視力もなくなると言ってました。

    そうして光のない世界にいくようになって他の感覚を働かせて生活していると
    光がないこともそう悪くないと思えるこのごろだと言ってました。

    友達の1人が読んだ本に
    視力を失った人の経験の話で、その著者も同じようなことを言ってたと言いました。
    そしてその本は
    「私が光のある世界とない世界を選べるとしたら、ひょっとしたらこの(光のない世界)を選ぶだろう」
    とくくられていたと言ってました。


    昨日は帰ってきたらすごく疲れてました。視覚以外の神経で物を見ていたからでしょう。
    普段、どれだけ視覚に頼って物事を見て、判断しているかってことですね。


    帰り際、ガイドさんも丁度帰宅途中で駅で会いました。
    彼に今日のお礼を言いました。

    少し雑談をしたら彼の駅になったので、彼は帰って行きました。
    彼の後姿に複雑なものを感じました。


    もし、視覚がなくなったら、彼のようにわずか5年でたくましく人をガイドするまで
    人間強くなれるかな。

    なんで視力の回復する薬はないんだろう。私は光のある世界しか知らないから、光がないと不安だなぁ。
    自分の持ってるもの(視力)を失くすとしたら、悔しくて、悲しくて、なかなか立ち直れないかもしれない。
    彼はほんと偉大だなぁ。人間でかいよなぁ。それにほんとにいいガイドだったよなぁ。


    アモーレは、別コースで「晩御飯を食べるコースっていうのもあるよ。体験してみたいね。」
    と言ってました。
    ディナーを食べるなんて、本当に難しそう!


    福祉の一環としてではなく、体験として経験できる設備がなんとも素敵だなと思いました。
    料金は約2時間アペリティボ(軽食)込みで20ユーロ(約3200円)。
    払うときは「ちょっと高いな」と思ったけれど、出てきてみれば行ってよかったとみんなが大満足な経験でした。

    ちなみにここ、Barだけの利用も可能とのこと。
    私達が訪れた最後の部屋Barで生演奏を聞きながら光のない世界を体験するチャンスがあるっていいシステムですよね、バレンタインの日などにもイベントがあったらしいです。
    別のガイドさんはカンタンテ(歌手)の方みたいです。ピアノに合わせて歌ってました。
    ここは平日や土曜日は23時過ぎまで空いています。
    そんな訪れやすさもすごくいいですね。


    体験して初めて分かることいっぱいありました。
    私もまた行きたいな。今日感じられなかったことも感じられるはずだから。
    誘ってくれた友達や、一緒に行けた8人に感謝。


    そういえば以前、全盲の方の講演を聞いた時にこんなこと言ってました。

    「親切にはいろいろあって、例えば信号待ちをしているとき。
    信号が変わると、「青になりましたよ」と教えてくれる方はとっても親切です。
    また、別の形で親切にしてくれる人もいます。

    信号待ちしている人が、となりのその人の友達に「お!青になったぞ。行こうか!」と声をかけるんです。
    友達は「おまえ、どないしてん、急に?そんなでかい声で。見たら分かるがな。」と答えると、
    「いや、別に。なんもないわ。わたるぞ。」という会話を耳にすることがあるんです。
    あれは、私に分かるように大きい声で言ってくれるんですね、
    ああいう親切は直接的ではないけれどとてもうれしいです。」


    そうか。


    私はそういう時はいつも声をかける人です。
    一歩進んだ親切を身につけたいなぁと思います。


    ----インフォメーション-----
    Dialogo nel Buio(イベントの詳細)
        →(http://istciechinew.stage.webresults.it/document.aspx?idMenu=45)
    開催場所(クリックで施設ページへ)
    関連記事
    スポンサーサイト

    にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ

    このブログのRSSはコチラ → ★

    コメント:
    みなと町のカフェ食堂屋  1. 足りないもの

    こんにちは(=⌒▽⌒=)素晴らしい体験談興味深く聞かせて頂きました。健常者が障害を持った方の世界を体験する素晴らしい施設だと思います。                           またそのような施設のガイドを光をなくしてしまった世界にいる方がしている。体験すると共にその世界にいる方とのコミニュケーションをとりあえる事はより一層その世界のことを考える事が出来きますよね!普段の恵まれた生活の中に生きていることの素晴らしさと、そのような世界に生きていても前向きに、しかも健常者よりも強い心を持って生きている方がいらしゃる事への「気づき」
    。こうしてblogを通じて体験を話してくださることで体験していなくてもそれを少しでも感じられる。その施設の存在意義は計り知れないなー!と感じます。普段私たちが当たり前のように生活している中で足りないものを感じさせて頂きありがとうございました。私も人を思いやる気持ちを常に心に持って生きて生きたいです。
    2008/02/21 07:38 * URL [ 編集] | TOP↑

    makikissima  2. 地元の駅で

    よくアイマスクをしてもう一人が誘導しながら体験するのをやっています。実際、そのまま電車に乗ってました!
    私たちにとって見えること聞こえること、話せることは当たり前に感じますが本当にありがたいことですよね。忘れてしまいます。
    でも…甥や姪が産まれたとき、光や声を追うようになったとき…周りはみんな、よかったね、幸運だねと言ってました。子どものいろんな成長はそういったことをよく気づかせてくれます。
    2008/02/21 08:25 * URL [ 編集] | TOP↑

    nyaon2  3. 光を失ったひと

    信号待ちの話、すごく親切で簡単にできそうでできないことで、でもそれを親切と受け止めれるようになったそのひともすごく強いと思いました。
    同時に感動しちゃいました( p_q)

    私もその施設で体験してみたいです。
    そしたらも少し強くなれるかな・・。
    2008/02/21 11:44 * URL [ 編集] | TOP↑

    niconicolo  4. 偶然ですが

    今朝信号待ちの時に掲示板にあったポスターに目がいったのですが、それは「目の見えない人に親切にしよう」といった地元の小学生が書いたものでした。naviaさんと同じように目隠しをして、疑似体験をしたときの感想がかかれてあり、「目が見えないと他の視覚に頼ることが多いので、みなさんバス等の公共乗り物の中では静かにしましょう」と小学生からメッセージがありました。

    何気ないポスターでしたが、妙に説得力がありました。思いやる気持ちは大切ですね。

    2008/02/21 15:12 * URL [ 編集] | TOP↑

    hone  5. とても

    感動し、考えさせられた話でした。
    五体満足にいられるだけでどれだけ恵まれているか。

    でも“恵まれていること”が“幸せである”とは決してイコールじゃないんですね。ハンディキャップを持った方々はある意味私達より“幸せ”を知っているのかも知れません。

    私も彼等と“対等に”、でも支えられる人間になりたいです。
    私も是非そのような施設を体験したいです。日本にあれば良いなぁ。
    2008/02/26 18:21 * URL [ 編集] | TOP↑

    aki  7. 日本でも

    dialog in the darkというイベントで年に数回催されているのがあります。常設でないのが残念ですが.....数年前に東京のイベントに行ったときは、いかに自分が普段視覚ばかりを頼りにしているか(様々な判断基準が「みえるもの」「みえること」なんですよね)を痛感しました。それから、視覚障害をもった人たちがそのイベントのガイドをしてくださるのですが、彼らがとても力強くて、頼もしくて、私はこれまで視覚障害者という括りで彼らを差別していたんじゃないのかなとも思いました。

    それにしても、信号で青になったことを知らせるって、いい話ですね。そうか~、そういうお手伝いの仕方もあったんですよね!

    あ。遅ればせながら、、いつもNaviaさんのブログ楽しみに拝見しています。はじめましてのコメントなのに、長くなってしまって申し訳ありません....

    日常の忙しさの中で、忘れていた大切なことを思い出させてくれてありがとうございます!!
    2008/02/26 19:18 * URL [ 編集] | TOP↑

    空  8. 発想がいいですね!

    日本ではよく、目隠しをして体験しているようですが、どうせならこんな風に暗闇の世界を作り出すという発想がいいですね。
    しかも教育的なことだけではなくて、自然を楽しんだり、食事を楽しんだりしながら、コミュニケーションをとって、共同作業ができるのっていいなあ。
    爽やかな話題をありがとうございました。
    2008/02/26 21:10 * URL [ 編集] | TOP↑

    Michie  9. 健常者

    私たちは普段、これが普通だと思って生活しているけれど、健康であることが、当たり前だと思ってはいけませんよね。私も、ドイツで妊娠・出産をしたとき、バスに乗ったりの日常で、色んな人に助けられました。他人であっても、外国人であっても、助け合うことは、大切ですよね、本当に。
    2008/02/27 18:59 * URL [ 編集] | TOP↑

    ナビア  10. コメントどうも☆光のない世界1

    みなと町のカフェ食堂屋さん
    自分の見えてる世界が全てじゃない。というあたりまえのことなんですが、文字通り身をもって体験できたことが今後、なにかの時や、目の不自由な方が自分の周りを通るときなんかに、とっさのしぐさでいい方向に行動に出るなと期待しています。って自分をかいかぶりすぎ?(笑 
    でもこの体験を無駄にはしません!


    makikissimaさん
    アイマスクをして町なかを歩くっていうのはとても難しいでしょうね!!私も施設の中でも難しかったですもの!!光や声が聞こえる私達がそうではない人の助けになる方法はいくらでもあるので、シャイにならずに率先しようって改めて思います。


    nyaon2さん
    ほんとに。信号の話は当事者もその声をかけた人にも、強さに感動しました。この日ガイドしてくれた人にもです。人間、ストレートに物事を素直に捉えられる人ってやっぱり強いのかな。ほんと、こんな経験が出来るときがあれば是非行ってみてください!!で、ブログにUPしてくださいね!


    niconicolo さん
    子供の力がそう言うなら、やっぱりバスでは静かにしましょう!ですね!!日本では結構みんなおとなしいのにイタリアもうるさいもんなぁ!(笑
    思いやりに限界はないですものね、いいポスターですね♪


    schnappy
    そうなんですよね、恵まれていると幸せはイコールじゃないんですよね~。それにガイドのたくましさが本当にすばらしいと思ったし、自分はそうなれないだろうって落ち込んだもの。
    近所で催しが開催されることあったら是非!お勧めです!!!
    2008/03/03 07:45 * URL [ 編集] | TOP↑

    ナビア  11. コメントどうも☆光のない世界2

    hone さん
    ほんとにすばらしい施設だと思いましたよ!お互いの立場にとって対等というか。働いている人もかっこよかった!この施設の観点が「福祉」っぽくないのも素敵だと思いました。
    honeさん点字も分かるの?すごい♪ガイドさんは点字が難しいって言ってました。指先の感覚を鍛えないとね~って。


    aki さん
    はじめまして!!初コメントで素敵な経験書いてくださってありがとうございます!!
    そうなんですね、常設じゃなくてもイベントがあるんですね!そして行かれたんですね!!そうなんですよ、私もaki さんが感じたようなことめっちゃ感じましたよ!闇の中で闇じゃないくらい把握されてて頼もしかったですよね!!
    そうそう。信号の話、ええ話でしょ~。あの人のその話だけは、もう10年以上たつのに忘れられないです。自分もシャイにならずにさりげなく気遣い出来るように精進します!!(笑
    もし、チャンスがあればミラノの常設のやつも是非(笑 一緒に行きましょう♪
    ありがとうって言ってくれてありがとうです。

    空さん
    私は施設の中に森や海があるのに驚いたし、
    なんとバーまであるのにさらにびっくりしました!!
    ほんとうにフルコースっていうんですか、いい体験できました!ガイドさんから爽やかさと、強さを見せてもらったし!!
    ありがとうって言ってくれてありがとうです!!


    Michie さん
    言葉の問題じゃないですよね、思いやりって。
    心の問題だからこそ、言葉じゃないっていうのかな。助けてもらったことっていい影響で人に返しますもんね♪私も今回の体験は必ずいい影響で人に返せそうです♪
    2008/03/03 07:46 * URL [ 編集] | TOP↑


    コメントの投稿














    管理者にだけ表示を許可する


    | ホーム |
    Page Top↑
    ▲ Page Top
    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。